TGA は米財務省が FRB に持つ現金口座で、ON RRP は MMF などの適格機関が余った資金を翌日物で FRB に預ける制度です。どちらも FRB のバランスシートの負債側にあり、銀行システムの外に置かれた資金なので、FRB の資産が変わらなければ、どちらかが1ドル増えるごとに銀行の準備預金が1ドル減ります。2026-10-13時点の TGA 残高は$920.2B、2026-10-14時点の ON RRP 残高は$0.2Bです。
| TGA | ON RRP | |
|---|---|---|
| 何を測るか | 米財務省が FRB の口座に置いている現金残高。 | MMF などの適格機関が国債を担保に FRB へ翌日物で貸し出す資金。 |
| 何で動くか | 財務省。税収と国債発行で増え、財政支出と国債償還で減る。 | FRB の提示金利と民間レポや T-Bill のどちらを選ぶかという MMF の判断。金利は FRB が設定する。 |
| 更新頻度 | 日次(営業日) | 日次(営業日) |
| 単位 | 10億ドル | 10億ドル |
| 最新値 | $920.2B(2026-10-13) | $0.2B(2026-10-14) |
| 1年間の変化 | +$125.8B | -$3.3B |
| DLI での役割 | 入力(「政策 / 準備金」グループ) | 入力(「政策 / 準備金」グループ) |
| 出典 | 米財務省 日次国庫報告書(DTS) | FRED · RRPONTSYD |
2本の線は同じ軸・同じ単位で描いています。
両者をつなぐのは T-Bill(短期国債)です。財務省が現金を積み増すために T-Bill の発行を増やすと、主な買い手である MMF は、本来 ON RRP に置くはずだった資金で購入します。TGA が増えて ON RRP が減るため、銀行の準備預金の減少は TGA の増加分より小さくなります。
2023年6月に債務上限の適用が停止された後がその例です。財務省は大量の T-Bill 発行で現金を積み直し、その資金の多くが ON RRP から出ました。逆に債務上限の期限が迫る局面では、財務省が現金を取り崩して T-Bill の発行を減らすため、MMF は ON RRP により多くの資金を置けるようになります。
いつも逆方向に動くわけではありません。4月・6月・9月・12月中旬の納税日には、ON RRP と関係なく TGA が1日で跳ね上がります。四半期末には、銀行が規制上の報告に合わせてレポ取引を縮小し、MMF が資金を FRB に移すため、ON RRP がよく急増します。
相殺が起きるのは ON RRP に資金がある場合に限られます。残高がほぼ尽きると、TGA の積み増しは銀行預金と準備預金でまかなうしかなく、同じ TGA の増加でも準備預金はより大きく減ります。
2026-10-14の ON RRP 残高は$0.2Bで、本ページの期間中のピークは$2.55T(2022-12-30)でした。